リハビリテーション室

リハビリテーション室の概要

リハビリテーション室の基本方針

公立つるぎ病院は、地域の中核病院として種々の原因によって損なわれた心身機能の回復を目的に、急性期・回復期・生活期において理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が他の職種(医師・看護師等)と連携・協力し、充実したリハビリテーションをおこなっています。
また、地域リハビリテーションの理念に基づき、障害のある方や高齢者及びその家族が、住み慣れた地域でいきいきとした生活が送れるよう、在宅でのリハビリ支援や住宅改修・福祉用具相談等をおこなっています。

スタッフ構成

(令和4 年10月現在)

  • リハビリテーション専門医 1名
  • 理学療法士 19名
  • 作業療法士 15名
  • 言語聴覚士 3名

施設基準

(令和4年10月現在)

基本診療科の施設基準等

  • 回復期リハビリテーション病棟入院料(I)

特掲診療科の施設基準等

  • 心大血管疾患リハビリテーション料(I)
  • 脳血管疾患等リハビリテーション科(I)
  • 廃用症候群リハビリテーション料(I)
  • 運動器リハビリテーション科(I)
  • 呼吸器リハビリテーション科(I)

担当医

リハビリテーション科 医長 浦山 博

各部門の紹介

理学療法(Physical Therapy)

理学療法は主として運動機能や起き上がる、立ち上がる、歩くなどの動作の向上を目的とし体操などの運動療法や電気刺激、温熱などの物理療法をおこなう治療法です。運動機能や動作の向上を通して生活動作の改善を図り、最終的には生活の質の向上を目指します。また、今後起こりうる能力低下を予測し介入するといった予防の視点も併せ持っています。

作業療法(Occupational Therapy)

作業療法は食事・入浴・排泄など生活を営むのに必要な動作がおこなえるように、動作の練習や自宅などの生活環境の評価・調整をおこないます。また、趣味や家事、仕事などの活動を通して、自宅や会社でその人らしく過ごせるように支援します。当病院では高齢者の方も多いため、心理面への関わりも重視した作業療法をおこなっています。

言語聴覚療法(Speech Therapy)

言語聴覚療法では聴く・話す・読む・書くといった言葉の機能や発音などのリハビリをおこない、身近な方と円滑なコミュニケーションが取れるように援助いたします。言葉の練習は個室にて静かで落ち着いた雰囲気の中でおこなっています。また飲み込みの問題にも専門的に対応し、必要に応じて嚥下造影検査(飲み込みをレントゲンで確認する検査)をおこなうなど、食事を安全に楽しく召し上がっていただけるよう援助いたします。

リハビリテーション室の特徴

白山市及び周辺地域の方の急性期から生活期まで継続したリハビリテーションを提供するため、各リハビリ期に必要なリハビリ体制を充実させています。また、リハビリ期移行に際してもリハビリ状況の報告を密におこない、安心して入院中や退院後もリハビリテーションが受けられます。

※他の医療機関や介護サービスとの連携も密におこなえるよう地域連携パス等を使用し、情報共有を図っています。

入院リハビリテーション

急性期一般病棟

病気の発症や手術の直後から早期にリハビリを開始しております。安静による体力や認知機能の低下を予防するため、まずは座って過ごす時間を作るなど離床を図り、合わせて体操などの活動を提供しております。病状が安定した方に関しては、回復期病棟や地域包括ケア病棟にて継続的に効果的なリハビリが実施できるよう支援しております。

回復期リハビリ病棟

回復期リハビリ病棟では、脳血管疾患、整形外科疾患、内科・外科疾患等による心身機能が低下した患者さんに対し、機能回復に加え、家庭復帰や職場復帰などその人らしい生活を取り戻すことを目標に365日のリハビリを提供しています。

病床数は53床あります。高齢者の脊椎圧迫骨折や大腿骨近位部骨折などの整形外科疾患や脳血管疾患の患者さんが多数を占めています。疾患や回復段階にあわせた機能回復運動や生活動作の方法を練習し、退院後も安心して生活がおこなえるようにリハビリを提供しています。

地域包括ケア病棟

急性期治療後や在宅療法中の病状悪化、また短期入院(レスパイト)が必要な患者様などに対して最大60日間の入院期間を通じてリハビリを提供しています。入院時には医師、リハビリスタッフで患者様の状態を評価し一人一人に応じたリハビリを行います。個別的なリハビリだけでなく、集団での活動も実施しています。入院を通してご自宅や地域へスムーズに退院できるよう各専門職員で支援しています。

入院リハビリでは、患者様やご家族が理解しやすいようにパンフレットや自主トレーニング表の作成、家屋訪問などを通した福祉用具の提案や家庭環境の調整をおこなっています。この他、他職種での定期的なご家族との話し合い、当院、通所リハビリや訪問リハビリとの連携、地域のケアマネージャーや施設スタッフとの連携および介護保険サービスの調整等をおこない、スムーズな退院支援に努め、退院後も安心して生活が送れるように援助をしています。

外来リハビリテーション

ご自宅から通院してリハビリを受けることができます。原則、予約制で当院や他医療機関から退院された方の継続的なリハビリを支援しております。また、当院の外来診療からの依頼でリハビリを実施しております。

主な適応(疾患)

  • 肩、腰、膝などの痛みや関節可動域制限などの機能障害を伴う整形外科疾患
  • 脳血管疾患による後遺症があり、日常生活が困難な方
  • 呼吸器疾患による息切れで日常生活が困難な方

外来リハビリをご希望の方は、当病院整形外科もしくはリハビリテーション科を受診していただき、主治医にリハビリが必要と認められた場合に実施することができます。

外来リハビリテーション受付時間

月~金曜日
午前 8:30~12:00
午後 13:00~17:00

靴のアドバイス、インソール作製

NPOオーソティックスソサエティー認定のフットコントロールトレーナーの資格を有した理学療法士から靴に関するアドバイスを受けることができます。また、オーダーメードのインソールの作製も行っています。いずれも、詳細な足の評価や歩行の評価を基に実施しており痛みを軽減したり歩行を改善したりする効果があります。

主な適応

  • どの靴を買っても足に合わず困っている方
  • 外反母趾など足部に変形のある方
  • 胼胝(タコ)がある方
  • 歩行が不安定な方
  • 長く歩くと足・膝・腰に痛みの出る方

靴のアドバイス、インソール作製をご希望の方

当院整形外科を受診の上、医師にご相談ください。

心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーションとは心臓病の患者様が家庭生活や社会生活へ復帰するとともに再発や再入院の防止を目指して行う総合的活動プログラムのことです。患者様自身と医療スタッフが一つのチームとなり運動療法や生活習慣の改善に取り組んでいけるよう支援しております。

主な適応(疾患)

  • 心筋梗塞や狭心症などの急性発症した疾患または手術後のもの
  • 心不全等の慢性の疾患

実施時間(外来)

月、水、金曜日の14~15時(水曜日のみ14~16時)

外来心臓リハビリテーションをご希望の方

当院内科を受診の上、医師にご相談ください。

腎臓リハビリテーション

令和3年4月より、身体的フレイル(加齢による衰弱)の改善を目的に、外来透析患者様に透析中の運動を取り入れております。透析中の前半にストレッチ、負荷運動、有酸素運動を行い、運動機会の増大を図ると共に生活指導なども行っております。

訪問リハビリはこちら
通所リハビリはこちら

卒後教育プログラム

リハビリテーション室では、スタッフ各々の知識・技術の向上を目指し、以下の取り組みをおこなっています。また、院内のチーム会に参加し、リハビリ専門職種として他の職種との連携や知識の共有をおこなえるよう努めています。

  1. 新人教育プログラム
    OJT(on-the-job training)にて年間を通しサポート
  2. 各部門での勉強会の開催・事例検討会
    テーマを決めて定期的に勉強会を実施
  3. 院内研修会
    感染対策研修、BLS研修など
  4. 院内チーム会との連携
    NST、褥瘡予防、認知症、排尿自立支援、骨折リエゾンチーム会と連携
  5. 各種見学
    リハビリ部門内、通所・訪問リハビリ、山麓部の診療所など

取り組みと実績

リハビリテーション室での取り組み

ワーキンググループを作り、他の職種(医師・看護師等)との連携・専門性の拡充を図っています。

①多職種・院内チーム会との連携

院内にある各チーム会(栄養サポート・嚥下チーム、緩和ケアチーム、認知症支援チーム、骨折リエゾンチーム等)に参加し、リハビリテーションの視点でラウンドやカンファレンスへの参加を、評価・指導をおこなっています。また、必要な評価や指導内容の検討もおこなっています。

②新人・卒後教育

入職1年目は指導担当者と共に業務習得できるような体制をとっており、2年目以降も専門的知識や技術の4習得がおこなえるよう事例検討会や勉強会をおこなっています。また、リハビリテーション実施中に緊急対応や感染対応がおこなえるような研修などもおこなっています。

③研修会・学会参加

業務に必要な研修や資格取得、学会発表が計画的にできるように取り組んでいます。また、伝達講習会を開催し、職員全体で情報共有できるようにしています。

④出前講座

地域住民向けに、運動・認知症予防の講義や実技をおこなっています。

研究発表、認定・資格取得実績

資格取得者

  • 3学会合同呼吸療法認定士 6名
  • 心臓リハビリテーション指導士 3名
  • 日本糖尿病療養指導士 1名
  • 認知症ケア指導士 2名
  • 認知症ライフケアパートナー1級 1名
  • 認定作業療法士 1名
  • MTDLP指導者 1名
  • 医療クオリティーマネジャー 1名
  • 福祉用具プランナー 1名
  • 福祉住環境コーディネーター 2級 8名
  • AMPS(運動とプロセス技能評価) 2名
  • フットコントールトレーナーBライセンス 3名
  • フットコントールトレーナーCライセンス 2名
  • SFMA (ive Functional Movement Assessment) 1名
  • BLSプロバイダーコース 修了 5名
  • 日本救急医学会認定ICLSコース修了者 1名
  • 骨粗鬆症マネージャー 1名

学会発表者(過去4年の実績)

令和元年度
  • 「減塩の味噌汁作りに管理栄養士が介入する事で満足が向上した事例」
    第53回日本作業療法学会 口述発表  室野 晃徳
  • 通所リハビリテーションの継続が必要な理由についての調査」
    リハビリテーション・ケア学会合同研究大会金沢2019 有川 康二郎
  • 「デイケアにおいて排尿自立に向けたアプローチをおこなった一事例」
    リハビリテーション・ケア学会合同研究大会金沢2019 内藤 沙弥
令和2年度
  • 「嘔吐・嘔気症状や頭重感により離床に難渋した一症例」
    第54回日本作業療法学会 寺田ルミ
令和3年度
  • 「透析中の運動療法を導入した患者の自覚的運動強度に影響を及ぼす要因についての検討」
    第12回腎臓リハビリテーション学会 渡邉 貴之
  • 「排泄の失敗に対して退院後訪問による環境調整をおこなった事例」
    第29回石川県作業療法学会 吉田 沙貴子
令和4年度
  • 「姿勢アライメント及び胸郭可動域への介入が有効であった頚椎症の一症例」
    第38回島回北陸理学療法学術集会 有川 康二郎
  • 「左視床出血により重度片麻痺を呈した症例に対する調理動作自立を目指した介入」
    第30回石川県作業療法学会 吉田 沙貴子

先輩からメッセージ

理学療法士 黒本 明日香

当病院に入職し4年目になります。現在は主に地域包括ケア病棟に入院している方のリハビリをおこなっています。当病院には急性期一般病棟・回復期リハビリ病棟・地域包括ケア病棟、訪問リハビリ、通所リハビリがあり、病気や怪我をした直後の状態から自宅に帰った後まで病院全体で切れ目のない包括的な介入ができることが良い点であると感じています。そのため、職員間での情報共有がしやすく、いろいろな方に合わせた医療が提供できると考えています。入職後はOJTや新人教育があり、優しく親身になってくれる先輩方が多いので、安心してゆっくりと業務になれていけると思います。

作業療法士 絹川 太一

当病院に入職し4年目になります。入職後の急性期一般病棟・外来で2年間担当させていただき、現在は回復期リハビリ病棟での業務に従事しています。当病院の特徴として急性期から生活期までの患者さんのリハビリをおこなっており、入院中だけでなく退院後の外来、在宅を通じて一人の患者さんを診ることができます。また、リハビリテーション室での事例検討会が活発におこなわれており、様々なアドバイスをいただき勉強になることはもちろん、支部・学会発表に活かすことができると思います。入職後は業務に慣れるか不安でいっぱいでしたが、院内発表や勉強会・OJTなど先輩に相談できる環境があり、自分のペースで業務に慣れることができました。当病院に就職を検討されている方は病院に来て雰囲気を感じとっていただけたらと思います。ご縁があれば、当病院で私たちと一緒に働きましょう!

言語聴覚士 石島 優衣

私は急性期一般病棟に入院されている患者さんや外来リハビリに来られている患者さんに対して言語聴覚療法をおこなっています。当病院でSTが介入する患者さんは入院では嚥下のリハビリや外来では言語のリハビリの継続を必要として来られる方が多いです。日々の業務の中では、大変な事や戸惑う事もありますが、スタッフ同士仲が良く相談しやすい環境が整っているので安心して働くことができています。患者さんやご家族さんとの信頼関係を大切にし、退院後の生活をより良いものにするためのサポートができるよう頑張ります。