ごあいさつ
このたび、病院長を仰せつかりました谷 卓(タカシ)でございます。
私は金沢大学医学部を卒業後、同大学において消化器外科、なかでも肝臓・移植外科を専門として診療に従事し、ご縁があって2011年に白山石川医療企業団公立松任石川中央病院外科に赴任いたしました。その後2018年4月から2022年3月まで同病院の病院長を務めさせていただきましたが、引き続き企業団の両翼をなす当院の診療、運営に取り組むよう命を受けた次第です。私自身これまで専ら高度急性期・急性期医療に携わってきたこともあり、急性期後の医療、介護について不見識な部分も多く、まずは地域医療における当院の様々な役割について一から学ぶことから始めたいと思っています。浅学非才の身ではございますが、今一度身を引き締め皆様のご期待にそえますよう努めてまいる所存です。
さて、いま世界は空前の大災害に見舞われています。未だ終息を見ない新型コロナウイルスパンデミック、ロシアによるウクライナ侵略戦争、気候変動等々そのほとんどは人類自らが招いた災厄といっても過言ではありませんが、そのような中においてでもすべての人に生を全うする権利があるはずです。そのお手伝いをさせていただくのが私たち医療人の役目です。地域住民の方々に満足のいく平和な人生を送っていただけるように、『医療、介護、住まい、予防、生活支援が住み慣れた地域で一体的に提供される体制』すなわち『地域包括ケアシステム』の見直しと再構築が喫緊の課題であるととらえています。特に当院は広大な白山麓の要に位置していることからその責任は重大であり、かつ、他の地域とは違った独自のシステム構築が必要です。コロナ禍による停滞感は否めませんが、感染症対応など新たな問題点もみつかっており、企業団が一体となって取り組んでいかなければなりません。終わりはありません。
これからも現状に満足することなく職員一丸となって頑張ってまいりますので、地域の皆様にはこれまでにもましてご指導ご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
令和4年4月
公立つるぎ病院 病院長 谷 卓